現代人に多く見られる「円背(えんぱい)」と「頭部前方変位」。これらは、見た目の印象だけでなく、肩こりや首の痛み、呼吸の浅さ、自律神経の乱れにまで影響することがあります。この記事では、ピラティスがこの姿勢不良にどのようにアプローチできるかを解説します。
1.円背・頭部前方変位とは?
「円背」とは、背中が丸くなってしまう姿勢のこと。胸椎が過剰に後弯(こうわん)している状態で、いわゆる「猫背」と呼ばれる状態です。さらに「頭部前方変位」とは、その丸まった背中に伴って頭が体より前に突き出している状態を指します。
この姿勢は、スマートフォンやパソコンの長時間使用、運動不足、筋力低下などが原因で引き起こされることが多く、現代人の「新たな姿勢病」とも言われています。
2.ピラティスが注目される理由
ピラティスは、体幹を安定させ、正しいアライメント(骨や関節の並び)を意識的に整えていくエクササイズ。動きの中で姿勢を整えるという特徴があり、円背や頭部前方変位のような慢性的な姿勢のクセに対しても、根本的な改善が期待できます。
以下の3つの観点から、ピラティスが姿勢改善に有効である理由を見ていきましょう。
2-1姿勢認識力を高める
ピラティスでは、「ニュートラルポジション(中立姿勢)」の感覚を身につけることを重視します。たとえば、仰向けで骨盤や背骨の自然な湾曲を感じながらエクササイズすることで、自分の姿勢がどう崩れているか、どう戻せばいいかを学習していきます。
これにより、「いつの間にか姿勢が崩れていた」という無自覚な状態から、「自分で姿勢を戻せる」状態へと進化します。
姿勢を説明させていただいている場合、多くの方は姿勢に気付けていません。
2-2弱くなった筋の強化
円背・頭部前方変位の方は、体幹深層筋(特に腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群など)がうまく使えていないことが多いです。また、肩甲骨周りや背中上部の筋肉(菱形筋、僧帽筋中部など)も弱くなりがちです。
ピラティスでは、これらの筋肉に対して繊細な動きを通じてアプローチし、強化と活性化を促します。マシンピラティスやセラバンドを用いることで、負荷を調整しながら安全に行えるのも魅力です。
3.硬くなった筋のリリースと動きの再教育
胸が縮こまっている(大胸筋や小胸筋が硬い)と、背中が丸まり、肩が内巻きになりやすくなります。ピラティスでは、単に筋力をつけるだけでなく、硬くなった筋を“伸ばす”ことにもフォーカスします。
また、ただ柔らかくするだけでなく、「正しい動かし方」を神経と筋肉に再教育していくプロセスが含まれているため、姿勢の“クセ”がリセットされ、持続的な変化が期待できます。
姿勢を正しく整えることで人生も整う。
円背・頭部前方変位は、単なる見た目の問題ではありません。体の不調や集中力の低下、さらにはメンタル面にも悪影響を与えることがあります。
ピラティスは、静的ストレッチや筋トレでは得られない“統合的な動き”を通じて、姿勢の根本的な改善をサポートします。まずは呼吸と背骨の動きを感じることから始めていきましょう。それだけでも、あなたの姿勢と体は、確実に変わり始めます。
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